日本パスポート世界2位!でも保有率はわずか6人に1人

 日本のパスポートは、世界的に高い信頼を得ています。2025年のランキングでは190カ国にビザなし渡航可能となり、韓国と並んで
世界第2位にランクインしました。第1位はシンガポール(193カ国)、第3位にはドイツやフランスなど欧州7カ国(189カ国)が続きます。
治安の良さや政治的安定性、信頼性の高い出入国管理が評価され、日本のパスポートは「世界で最も強い旅券」の一つとされています。
 しかし、国内の保有率は依然として低水準です。2024年の発行数は382万冊で、有効な累計は2164万冊(保有率17.5%)。韓国(約4割)、米国(約5割)、台湾(約6割)と比べても大きく差があります。円安による渡航費用の高騰や、若者世代の旅行意識の変化が背景にあるとみられます。
 また、訪日外国人旅行者がコロナ禍を経て急速に回復している一方で、日本人の海外渡航は伸び悩んでいます。グラフを見ると、2019年のピーク時と比べても2024年はまだ低い水準にとどまっています。
 今後は、旅行コストの軽減や若年層への情報発信が重要になりそうです。国際的に高い評価を受けるパスポートの価値を、実際の海外体験へと結びつけることが、日本の観光や交流をさらに広げる鍵となるかもしれません。